「美(ウマ)しウミ」に潜入だ!
みんなの住む三重には、自然も魚の種類も豊かな“美しウミ”がある!
豊かな自然を大切に保護して未来に受け継ぎ、
食材に恵まれているところも「素晴らしい=美し」!
実は、県全体が「美し国」として親しまれているんだ。
これからもより豊かな自然と食材があふれる“美しウミ”を目指して、
さまざまな取組が行われているよ。
ここで三重の海づくり・水産業についてじっくり見ていこう!
- 「美し国」って?
- みえのお魚たちを知ろう
- みえの水産業はココがすごい
- みえのウミを見てみよう
- 美しウミのお仕事ずかん
- 食べたことがあるかな?
- コラム:石原円吉さん
- 全国豊かな海づくり大会って?
- みえの水産をもっと知る
みんなでいいとこ見つけるとこ~っ
ぼくと一緒に「美し」を探そう!
ぼくは、「とこまる」!
イセエビをモチーフにした、活動的で元気な男の子!県内のスポーツを盛り上げるために頑張っているけれど、実は海のこともくわしいとか…?
美しポイントって?
ココでは、三重の海や魚にまつわる「素晴らしい=美し」なところを「美しポイント」として紹介するよ!たくさん見つけよう!
さっそく調査!「美し国」と呼ぶのはなぜ?
天照大御神(あまてらすおおみかみ)が「ずっと居たい」と認めた!?
今から約1300年前に書かれた『日本書記』で、天照大御神が「伊勢国は美しく良い国で、この国にいたい」という意味で「可怜国(うましくに)」と言っていて、今では「美し国」と表現するよ。「可怜」には「味がうまい」のほかにも、「良い」「美しい」「素晴らしい」という意味があり、人や物に加えて情報の交流が古くから行われ発展してきた三重は、今も海や山の食材に恵まれた自然豊かな「美し国」なんだ。
みえの特別な呼ばれ方、まだあるよ!
御食つ国(みけつくに)
約1300年前の飛鳥・奈良時代の志摩地方は、朝廷に海産物などの食材を納める国「御食つ国」として栄え、出土した木簡(もっかん)には魚や貝、海藻などの名前が書かれているよ。平安時代の『延喜式(えんぎしき)』には志摩国、若狭国、淡路国の3つの国が書かれており、今でも三重ではおいしい海の幸が楽しめるんだ。
みえの魚は、昔も今も大人気!
当時、どのような魚や貝が都の人々に食べられていたの?
まずは、みえのお魚たちを知ろう!
三重県といえば「イセエビ」や「真珠」が有名だけど、実はもっとたくさんの水産物があるよ。その理由は、地形や底質(泥・砂・岩)、海流の影響などで、それぞれのエリアごとに生育する生きものが違ってくるからなんだ。また天然の水産物だけでなく、人の手をかけて育てる養殖業(魚や貝、海藻類など)もとても盛んだよ。自然環境や漁業者の工夫などのさまざまなことが重なって、たくさんの種類の水産物がいる豊かな海がつくられているんだ。
食べられるお魚たちだけでもい~っぱいいるよ!
100種類以上の豊富な水産物!
海の深さも場所によってこんなにちがう
高低差は2,000m以上
養殖業も盛ん!
ココが美し!
水産の恵みをつくる地形が美し
地形や海域にあった魚種がいて養殖もされる、まさに豊かな海!
水産にまつわる「日本一」も!
みえの水産業はココがすごい!
ココが美し!
盛んな養殖業と収獲量が美し
養殖アオサノリはずっと全国1位!新魚種の養殖マハタも独走状態!
ココが美し!
三重を代表する漁法が美し
日本の海女さんの約半数は三重県にいる!
[出典] 海面漁業生産統計調査(農林水産省) / 鳥羽・志摩の海女数調査結果(鳥羽市立海の博物館) より
みんなでいいとこ見つけるとこ~っ
みえのウミを見てみよう!
南北に伸びる三重県の海岸線は1,083㎞で、全国8位の長さ!
伊勢湾エリア、鳥羽・志摩エリア、熊野灘エリアと大きく3つに分かれる沿岸部。地形や底質、海流の影響などで海の自然環境がまったく違っていて、そこに生育する水産物もその獲り方もそれぞれ違うんだ。
この多様性が三重県ならではの特徴だよ。
ココが美し!
SDGsで美し
130年以上も前から積極的に水産資源管理に取り組んできた!
アワビやイセエビなどの大きさや漁場・漁期の制限などで、昔から稚貝や稚魚を積極的に保護して資源を守ってきたよ。昭和から平成にかけては漁業者自身でハマグリの人工種苗を生産して資源を復活させた例も!
ココが美し!
スマート水産で美し
実績14件!県全域の海で水産業のスマート化が進む!
クロノリ養殖で色落ち被害の発生を予測する「色落ちアラート」や真珠養殖漁場の環境変化の予報、スマホでマダイ養殖のエサやりと出荷を管理できるようICTを利用するなど、県全域でデジタルの力を活用しているよ。
ココが美し!
森と海の関係性が美し
魚つき保安林など、森の恩恵をうけて海や魚を守っているよ!
魚つき保安林は水面に木陰をつくったり、養分の豊かな水を供給したりすることで魚の繁殖を助けるよ。山々が海に迫ったこの地域では、自然の木を切らずに守っているところがたくさんあるんだ。
代表的なエリアを詳しく見てみよう!
伊勢湾エリア
木曽三川などから栄養豊富な水が注ぐ海
木曽岬町~伊勢市
国内最大級の内湾で、木曽三川のほか大小ある河川からの栄養豊富な水と、干潟や遠浅の砂浜海岸がある漁場環境をあわせもつ。砂泥にすむ二枚貝の採貝やクロノリ養殖が盛んなほか、イワシ類もたくさん獲れる。
代表的なお魚たち
代表的な漁法
鳥羽・志摩エリア
リアス海岸で沿岸から沖合に岩礁が広がる海
鳥羽市・志摩市
多数の離島があり、伊勢湾の栄養豊富な海水と太平洋の外洋水が混ざり合う伊勢湾口部。リアス海岸の外海には天然の岩礁域が広がり、潜水漁の漁場に。的矢湾や英虞湾など穏やかな内湾では真珠やカキ、アオサノリの養殖が盛ん。
代表的なお魚たち
代表的な漁法
熊野灘エリア
沿岸の地形はけわしく沖合には温暖な黒潮
南伊勢町~紀宝町
リアス海岸に大小の入り江・湾があり、沖合には黒潮が流れる。山が海に近く海岸は急深なため入り組んだ内湾も外海の影響を受けやすい。回遊魚のサバ類・カツオ・ブリを狙った漁業や、内湾ではマダイ・マハタ・クロマグロなどの魚類養殖が盛ん。
代表的なお魚たち
代表的な漁法
豊かな海が広がっているんだね!
ステキな取組もいっぱい! ますますみえの水産を知りたくなったとこっ!
美しウミのお仕事ずかん
水産業の現場で働く人たちにフォーカス!そのスゴさは、まさにレジェンド!?
漁村で働く人たちの努力があって、おいしい水産物が私たち消費者のところに届いているんだね!
ココが美し!
漁村活性で美し
漁業者のみなさんの頑張りで、就業者数全国8位!
漁業
さまざまな漁法で漁場と資源をまもる
一本釣り・刺し網・まき網・定置網・船びき網・素潜りなどのさまざまな漁法で、獲り過ぎないための決まりを作り、それをまもりながら資源を絶やさないように魚や貝、海藻などを獲っているよ。
漁業協同組合・産地市場
漁業にたずさわる人と未来をつなげる
漁師さんたちが獲ったり養殖したりした水産物を、最適な方法を考えて販売することで、漁村から消費者まで届けてくれているんだ。また漁業協同組合によっては、漁業の担い手や後継者の育成のために関係者と協力し漁師塾などを開催するところもあるよ。
養殖業
自然の恵みで育つもの、エサを与えて育てるもの
クロノリ・アオサノリ・ワカメなどの藻類、またマガキ・ヒオウギガイ・アコヤガイなどの貝類の養殖では、自然の恵みでもある海水中の栄養分やエサのプランクトンが生育に必要で、マダイやマハタなどの魚類の養殖では、人が与えるエサが必要になるよ。養殖業では、海の環境と生きものの生育に関する研究を日々重ねているんだ。
水産加工業
おいしく長持ちさせる加工を行う
水産物を加工して、鰹節や煮干し、干物などをつくるよ。最近では食べやすいよう三枚におろす、骨を取るなどの加工をした製品もあって、料理や食事のときに嬉しいさまざまな工夫がしてあるんだ。
海女さんは みえの水産の象徴!
素潜りでアワビやサザエを獲る海女漁業。奈良・平安時代には潜女(かづきめ)と書かれ、歴史的にも女性が活躍してきたと考えられているんだ。現代では男性も「海士(あま)」として活躍しているよ。豊かな恵みをもたらしてくれる海だけど、体ひとつで海に入ることは常に危険を伴う。そのため昔から多くの信仰や独特の風習があり、豊漁と安全を願う海女さんたちの祈りが、様々な形となって今でも生き続けているんだね。
セーマンドーマン柄
海に入るときの道具である手ぬぐいや磯のみなどにつける、陰陽道や修験道に関係する魔除けの印なんだ!
海女もん
2014年に始まった、三重の海女さんたちが漁獲から加工までを手がける海藻類のブランドだよ!
各地のお祭り
神宮・神社・地蔵尊などに豊漁と安全を願う祭礼が毎年各地で行われる。そのひとつで、菅島の「しろんご浜」の白髭(しらひげ)神社にアワビを奉納する「しろんご祭」は鳥羽市無形民俗文化財に指定されているよ。
ココが美し!
文化継承意識で美し
海女さん文化は日本農業遺産に認定!
いくつ食べたことがあるかな?
三重県の代表的な水産物がずらり!
郷土料理紹介!
①焼きハマグリ
江戸時代には徳川家への献上品でもあった桑名のハマグリは一時期絶滅の危機に!漁業者の種苗生産や資源管理の取組で復活して、今も食べることができるよ。身が大きくてふっくら柔らかでおいしいよ!
②手こね寿司
漁師さんが獲った魚をその場でさばいて手で混ぜ合わせたというのが名前の由来。カツオやマグロのほか、今ではいろいろな魚が使われて、忙しい作業の合間だけでなく、料理店や人が多く集まる機会などのおもてなし料理にもなっているよ!
プチッとコラム
日本の豊かな海づくりのパイオニア!
石原円吉さん(1877年‐1973年)
漁村指導や水産政治家として活躍した石原円吉は、1955年78歳の時に「わしの最後の仕事に水産資源保護の運動を起こしておきたい」と国内水産業の基礎である沿岸漁業を守るべく立ち上がった。社団法人日本水産資源協会を設立し、水産資源の保護(まもる)と培養(ふやす)を全国に広める「豊魚祭(ほうぎょさい)」を開催して、1957年には当時の皇太子殿下の御臨席を賜ったんだ。そして豊魚祭を国家行事とすべく活動を続け、ついに1968年には明治百年記念事業として岡山県で皇太子・皇太子妃両殿下のご臨席を賜った豊魚祭が開催されたよ。その後、円吉の志を継ぐ人々の努力で現在の「全国豊かな海づくり大会」が天皇皇后両陛下をお迎えして行われる国民的行事になったんだ。円吉の水産資源保護運動がなければ、今の美しい自然やおいしい水産物も危なかったかも…?三重だけでなく日本の歴史に名を刻んだんだ。
ココが美し!
海づくりで美し
三重の海づくりを担ったリーダー・石原円吉!
そんな「豊かで美しな海づくり」は今も続いているってホント? ▼
みえで開催されるのは2回目!
全国豊かな海づくり大会ってなに?
1981年から続いている、水産資源の保護・管理と、海・湖沼・河川の環境保全の大切さを全国に伝える行事だよ。天皇皇后両陛下が御臨席され、毎年ひとつの都道府県で開かれているんだ。三重県では1984年10月に一度開催されていて、2025年秋に41年ぶりの開催が決定しているよ!
楽しいイベントもあるので、今後の情報をお楽しみに!
告知
地魚を食べたり、水産業にふれたりできるイベントも!
第44回 全国豊かな海づくり大会は
2025年11月9日(日)に開催決定!
[会場1] 志摩市阿児(あご)アリーナ(志摩市)
[会場2] 宿田曽(しゅくたそ)漁港(南伊勢町)
ぼくが大会応援マスコットとしていろいろな情報を発信していくよ!
まだまだあるよ!
みえの水産をもっと知る
漁業協同組合直売所で水産物を買おう!
鈴鹿市
魚魚鈴(ととりん) 鈴鹿市漁業協同組合
伊勢湾の旬のお魚をめあてに、開店時にはいつも行列!
鳥羽市
鳥羽マルシェ 鳥羽磯部漁業協同組合
農産物もある産直市場。地物を使った郷土食のビュッフェレストランも!
熊野市
熊野漁協水産物直売所 熊野漁業協同組合
新鮮な熊野の地魚を食べよう!テイクアウトのまぐろ丼、海鮮丼なども人気!
地元の水産物を食べて楽しもう!
鳥羽市
四季の海鮮 魚々味(ととみ)
「旨いものを旨いときに」がコンセプトの鳥羽磯部漁協直営食堂。
松阪市
海苔テラス
三重県産の海苔などいろいろな海藻が買える漁連直販店でランチ!
楽しみながら水産を学ぼう!
桑名市
桑名市城東地区複合施設 はまぐりプラザ
漁師のまち赤須賀の歴史や昔の漁法、ハマグリの種苗生産などの知識も学べるほか、「食堂はまかぜ」で食事もできる。きれいな景色を見ながら、みんなでおいしい料理を堪能しよう!
鳥羽市
鳥羽市立 海の博物館
漁師や海女、船乗り、海辺に住む人々と海とのかかわりを学べる、初代館長・石原円吉さんの遺志を継ぐ博物館。さまざまな体験学習もでき、カフェやミュージアムショップもあるよ!
みえの水産業の「美し」たくさん見つけられたね!
全国豊かな海づくり大会もあるし、これからも県の自然と水産資源を
大切にして、キミなりの「美し」を見つけていこう!
水産王国みえのおさかな(Facebook)